【個人事業主向け】ファクタリングの注意点とおすすめのサービス

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「ファクタリング」という資金調達手段をご存じでしょうか。

この記事では、ファクタリングはどのように活用すればよいのか、おすすめのファクタリングサービスについて紹介します。

ファクタリングとは?

ファクタリングは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社に譲渡することで、売掛金の支払期日前に現金化する資金調達手段の一つです。

売掛債権(お金をもらう権利)を早期に現金化することで資金繰りの改善を図ることができます。

例えば、「2/10の取引ぶんは3月末に支払います」というように約束をした場合に発生する債権を誰かに買い取ってもらうことで、3月末を待たずに現金を手にすることが出来ます。

当然、買取にはコストがかかります。ファクタリングの場合は手数料という形をとることが一般的です。

二社間ファクタリングと三社間ファクタリング

ファクタリングには二社間と三社間の2パターンがあります。

二社間三社間
実行スピード早い遅い
手数料高い安い
取引相手の承諾不要必要

二社間ファクタリングは、取引相手に知られないという大きなメリットがありますが、手数料が高いことに留意しましょう。

二社間ファクタリングでは、まずファクタリング事業者が利用企業の持つ債権から手数料を控除した金額で買い取ります。

その後、取引相手が利用企業に支払をしたら、利用企業はその資金をファクタリング事業者に引渡します。

ファクタリング事業者にとってみると、いちど利用企業を経由して回収することになるため、「利用企業が本当に支払ってくれるか」というリスクを追うことになります。ですので、取引相手がどんなに優良な企業でも、ハイリスクになってしまい手数料は割高にならざるを得ません。

三社間ファクタリングでは、債権譲渡時に取引相手から承諾を得て、支払いはファクタリング事業者に直接行ってもらいます。

ですので、取引相手から見ると「資金繰りに困ってるのかな」という具合に見えてしまいます。

そうすると、今後の仕入れがしにくくなったり、前払いなど取引条件が悪くなる交渉を受ける懸念があります。

取引相手に理解してもらえるケースや、取引相手が明らかに信用力に劣るなど、事情がなければ、現実的ではないのかな、というのが私の考えです。

下請法が厳しくなっているので、取引相手がしっかりした企業なら支払い条件を交渉してみるのもアリでしょう。

資金繰りの改善なら請求書カード払いという手段も検討を

最近、請求書カード払いというサービスを見ることが増えました。

これは、売上の回収を前倒しにするファクタリングとは逆の発想で、支払を後倒しにすることで資金繰りの改善をするものです。

先ほどとは逆に、今回はあなたが支払う立場です。「2/10取引ぶんは3月末までに支払ってね!」と言いう約束に対して、3月末にカードで支払を行います。

そうすると、カード利用分が銀行口座から引き落とされるのはさらに30日~60日程度先延ばしにできます。

手数料は2社間ファクタリングより低く、相手先に知られないように工夫をしてくれる事がほとんどなので、興味があればお調べください。

ファクタリング手数料の罠

ファクタリングの手数料はだいたい2%~3%です。

銀行からの借入金利はもっと高いケースもあるかもしれませんが、ちょっと待った!「年利」に引き直して考えましょう。

売掛の期間はだいたい2~3ヵ月程度でしょう。

仮に期間3ヵ月の売上金買い取ってもらう際に、手数料3%を支払った場合の金利を年利換算すると、

3%÷3ヵ月×12カ月=12%になってしまいます!

このあたりも勘案して、銀行借入や手形割引(最近は手形自体なくなっているのででんさいかな)、場合によっては個人の与信を使ってカードローンを借りたりしたほうが、ひょっとしたらコスト面ではメリットがあるかもしれません。

ファクタリングを活用するシーン

では、どういう場面でファクタリングを利用すべきか。

銀行から借入ができるに越したことはありませんが、何らかの事情でそれができないときはファクタリングも緊急避難的に活用していくと良いと思います。

緊急で資金が必要な時

銀行に借入申し込みをしても、審査が下りるまでは数週間~1か月程度はかかることが一般的です。

もともと融資取引があるとか、借入枠があるなどでなければ資金調達手段は限られます。

銀行から借入ができないとき

また、銀行から融資取引を断られてしまった場合はファクタリングは有力な資金調達の手段になりえるでしょう。

ですが、ファクタリングが常態化してしまうと自転車操業になってしまい、業績も資金繰りもあっぷあっぷしてしまいますので、なるべく早く事業構造から見直したほうがよいかもしれません。

取引先の信用力が低い・分からないとき

本当に期日に取引先が支払いをしてくれるか分からないときは、手数料を払ってでも早期に資金化してしまった方がいいケースもあるでしょう。

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